タイの選挙管理委員会は8日、民政移管に向けて3月24日に実施した下院(定数500)の総選挙の公式結果を発表した。反軍事政権のタクシン元首相派のタイ貢献党が第1党、親軍政の国民国家の力党が第2党になった。反軍政を明言している政党の合計議席は下院の過半数に達しておらず、軍政のプラユット暫定首相が「続投」する可能性がより濃厚になった。
反軍政派は選管が採用した比例代表の議席配分の計算方法に反発しており、法的手段に訴える構えだ。
選管は、7日に小選挙区(定数350)、8日に比例代表(同150)の結果を発表。合計獲得議席はタイ貢献党136▽国民国家の力党115▽新未来党80▽民主党52▽タイ名誉党51――などとなっている。小選挙区は1選挙区で最多得票者の選挙違反が認定され、再選挙が実施される。
軍政下で導入された小選挙区と比例代表による今回の選挙制度は、特定政党が大勝できない仕組みで、総選挙で勝ち続けてきたタクシン派の復権を阻む狙いがあったとみられている。
また、比例代表の議席配分方法…