待ち望んだエースの復活が一歩、近づいた。太ももの負傷で戦列を離れていた楽天の岸が12日、日本ハムとの2軍戦で実戦に復帰。3回を49球で無失点にまとめた。
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一回は三者凡退で無難な滑り出し。二回、直球を野村に捉えられ中越え二塁打を許すと、続く海老原に死球を与え1死一、二塁のピンチを背負った。ここを2者連続の空振り三振でしのぐと、三回も1安打は許したが後続を断った。
「(左足の)不安なく投げられた。それが一番。無事に投げられてよかった」
3月29日、ロッテとの開幕戦の五回途中に左太もも裏の張りで緊急降板。当初は早い段階で復帰できるとみられていたが、張りが残ったこともあって、実戦復帰が予想以上に延びた。
岸と右ひじの手術を受けた則本昂の二枚看板がいない中で、チームは上位争いを続ける。ただ、11日の試合を終えた時点で先発の防御率は4・82で12球団中11番目の悪さ。昨季の最優秀防御率投手の1軍復帰が待ち望まれる。
そのためのステップとして、次も2軍で登板し、今回よりも球数を増やす予定だ。岸は「実戦でしか分からない力の入り方もある。試合感覚を取り戻していきたい」と話した。(松沢憲司)