インドネシアの首都ジャカルタで22日、大統領選の結果を認めないとする抗議デモや暴動が相次ぎ、騒乱で少なくとも男性1人が死亡した。死傷者はさらに多いとの情報もある。
治安当局は、ジャカルタ中心部を交通制限して警戒にあたっている。在インドネシア日本大使館は在留邦人に注意喚起し、ジャカルタ日本人学校を含む多くの地元の学校が、安全のため22日を臨時休校にした。
ジャカルタ中心部で商店や屋台が集まるタナアバン地区では21日深夜から22日早朝にかけて暴動が発生。石や火炎瓶を投げる市民らに対し、治安部隊が20人以上を拘束したほか、催涙ガスや放水で鎮圧し、一帯には炎や煙が上がった。この騒乱で、30歳の男性が搬送先の病院で死亡が確認された。病院医師は「男性は胸を撃たれた」と地元メディアに説明した。
ジャカルタ州の保健局長は、「ゴム弾で撃たれたけが人がいる」と説明した。国家警察は、朝日新聞の取材に「警備にあたる治安部隊は拳銃や殺傷性のある武器の所持を禁じている。死傷者については、確認している」と説明した。
選挙管理委員会は21日、現職ジョコ大統領の再選を発表。敗れた野党党首のプラボウォ候補が「不正があった」として結果に異議を申し立て、その支持者が中心になって抗議している。
プラボウォ陣営側のアニス・ジ…