オーストリアの中道右派・国民党のクルツ首相が、不正疑惑で連立を解消した右翼・自由党と対立を深め、首相の職を失いかねない窮地に陥っている。野党が提出した不信任案が27日に審議され、連立相手だった自由党が賛成する可能性も取りざたされている。
自由党は、指導者シュトラッヘ氏がロシア人投資家と称する女性に便宜供与を約束するなど不正絡みの発言をした映像を報道され、副首相と党首を辞任した。
クルツ首相が、映像の内容に基づく調査に責任を負う内務相のポストを返上するよう求めたのに対し、自由党は反発。互いに公に批判し合った末、内務相は更迭され、自由党側は非党員を起用していた外相を除く全閣僚が辞任。空いたポストに実務家を入れた改造内閣が22日に発足した。地元メディアは離婚時の夫婦の争いにたとえて報じた。
この間、左派小政党「今」が、…