トランプ杯、落としたらどうしよう――。
相撲特集:どすこいタイムズ
大相撲夏場所で初優勝を果たした平幕の朝乃山(本名・石橋広暉、富山県出身、高砂部屋)が、そんな不安を口にした。
千秋楽の26日に朝稽古を終えて部屋で取材に応じ、「トランプ杯(米国大統領杯)は大きいって聞いている。落としそうで怖い」と表彰式に向けた心境を語った。
米ホワイトハウスは、トランプ大統領が贈呈する特注のトロフィーについて、高さ54インチ(約137センチ)、重さ60~70ポンド(約30キロ)になると明かしている。高さ107センチ、重さ29キロの天皇賜杯(しはい)を上回る大きさになりそうだ。
厳重な警備など異例の雰囲気で迎える千秋楽。朝乃山にとっては初体験の表彰式が歴史的な瞬間になる。報道陣から「大統領に英語で話しかけられる可能性もある」と向けられた朝乃山は、「僕は大卒(近畿大)ですよ」と切り返したが、「(意味は)わからない。サンキューって言います」と英語にはお手上げの様子。それでも「世界の皆さんに名前と顔を覚えてもらいたい」と早くも心を躍らせた。
優勝を決めた前夜には、同級生などから約300件のお祝いの連絡があったという。そのなかには「トランプに会えるのはすごい」「ツーショット写真を撮ってきて」というメッセージがあった。周囲も表彰式に注目しているようだ。(波戸健一)