(26日、日本ハム6―5西武)
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ビールの味は知らないが、勝利の味は知っている。25日に20歳になったばかりの清宮幸太郎が7番指名打者で先発出場し、勝利に貢献する同点打を放った。
練習前、清宮は20歳になった日のことを聞かれ、「親と昨晩、ビールとかを少し。おいしくなかったですけど」と少しほほえむようにして話した。25日の誕生日は悔しい日だった。2点を追う八回2死二、三塁は直球に振り負け、三邪飛に倒れていた。
しかし、この日は持ち味を発揮した。1打席目は右飛、2打席目は振り逃げで出塁と結果が出せない。しかし、「割り切っていた」と前向きな気持ちで臨んだ六回1死、初球のカットボールを思い切り引っ張って右翼線へ二塁打を放った。その後、中島の適時打でチーム2点目のホームを踏んだ。
そして七回だ。1点差まで詰め寄った2死一、三塁で打席に立った。「昨日と同じ失敗だけはしたくなかった」と再びの初球を打った。前日は振り遅れた直球を中前にはじき返した。
打てるボールは振っていくのが清宮のスタイルだ。「持ち味じゃないですけど、自分らしさだと思っています」。右手有鉤骨(ゆうこうこつ)の骨折から24日に1軍復帰してからチームは連敗していた。「勝てて充実感がある。やっぱりうれしい」。勝利をしっかりとかみしめた。(坂名信行)