ノーベル医学生理学賞受賞者の本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授が27日、大阪市内で講演し、がん免疫治療薬「オプジーボ」の特許収入の配分をめぐる小野薬品工業との交渉について、「小野薬品の言い分は事実に反する」と話した。
本庶さんはこの日、小野薬品も会員の関西経済連合会の総会に招かれ講演。小野薬品側から研究費を得ていたことや、オプジーボの販売が伸びたために配分見直しを求めたとされている点について、本庶さんは「国の研究費と比べればわずかな額で、売れるかどうか分からない段階で見直しを求めていた」と反論した。
また、小野薬品が22日に公表した京都大への寄付の申し出に対しては、「本来の配分で得られる金額より低いため拒否している」と説明。現状の配分を「常識で考えられない」と批判した。(野中良祐)