LINE(ライン)は30日、スマートフォン決済の「LINE Pay(ペイ)」で行っている「全員にあげちゃう300億円祭」と名付けた送金キャンペーンを延長すると発表した。当初終了予定だった29日時点で送金額が約200億円分にとどまっており、300億円分を配り終えるまで続ける。
送金300億円もの「バラマキ」祭りがまだ続くことになったが、LINEの思惑通りの効果はあるのか。実は、実際に使われるかどうかは不透明な部分もある。
今回のキャンペーンでは自己負担なしで1千円分の「LINEペイボーナス」を、普段LINEでやり取りする「友だち」に送ることができる。送り先は1人から複数、何人に対してでも可能だが、受け取れるのは1人1回まで。つまり、複数の友だちから送られてきても、受け取れるのはあくまで1千円だ。
LINEによると、20日午前11時にスタートしたキャンぺーンは、1日目で90億円を消化。3日後の23日には150億円分を消化した。しかし、その後の送付額は伸び悩み、24~29日の6日間で約50億円分にとどまった。
送付は友だちとの間のみだったが、今後はLINEの各公式アカウントを友達登録しているユーザーに対して、LINEが1千円分を送る企画も行うという。
ライバル「ペイペイ」は認知度上昇
スマホ決済でLINEのライバルとなるソフトバンク・ヤフー系の「ペイペイ」はこれまで、2回にわたって各総額100億円の還元キャンペーンを実施。これにより認知度が上がっていた。ペイペイは買い物1回ごとに20%分を還元し、高い還元率で利用を増やした。
LINEペイはペイペイよりも総額が上回るキャンペーンを行っているが、実際に300億円が使われるかどうかはわからない。
今回のキャンペーンで得た1千円をユーザーが使うためには、免許証などを撮影しての「かんたん本人確認」か、銀行口座での登録が必要だからだ。
登録がされないと、友だちから1千円をもらったとしても「眠ったお金」となる。300億はユーザーが送り合った合計金額のみで、実際にそのうちいくらが口座登録や本人確認済みかは非公開だ。
■応募殺到、登録を一…