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暴行死の男性、打撲痕10カ所以上 大阪の障害者施設

大阪府茨木市の障害者支援施設で3月、一時利用で宿泊していた男性(30)を暴行して死亡させたとして、大阪府警は13日、施設職員で介護福祉士の伊住(いずみ)祐輔容疑者(40)=大阪府箕面市=を傷害致死容疑で逮捕し、発表した。伊住容疑者は「暴行はしていない」と容疑を否認している。


障害者施設で利用者を暴行死させた疑い 逮捕の職員否認


捜査1課によると、伊住容疑者は当直勤務中の3月22日午後11時~翌23日午前1時15分ごろ、茨木市清水1丁目の「障がい者サポートセンターしみず」で、男性の腹部に乗ったり、首を圧迫したりするなどの暴行を加え、胸腹部に打撲やのどの骨を折るなどの重傷を負わせ、同24日に死亡させた疑いがある。


捜査関係者によると、男性の胸や腹、腕などに計10カ所以上の打撲痕があったという。伊住容疑者は逮捕前の任意の事情聴取に対し、「男性がなかなか寝付かなかったので、体を倒して覆いかぶさり、おとなしくさせるためにひざで胸や腹を押さえつけた」との趣旨の説明をしたという。


施設を運営する社会福祉法人「慶徳会」は13日午後、会見を開いた。重度の知的障害がある男性は2~3年前からこの施設を利用し、3月22日夕、1泊の予定で入所。男性の利用は4回目で、伊住容疑者は初めて男性を担当したという。


法人の説明では、この日は伊住容疑者と50代の女性職員の2人が当直勤務で、男性を含め4人が宿泊した。午後6時の夕食後、同9時の消灯時間を過ぎても男性は就寝できず、個室の就寝部屋と廊下を行き来していた。女性職員が休憩に入った午後11時半以降、伊住容疑者が添い寝するなどしたが、寝つかず、レクリエーションに使う広めの部屋に移動。その部屋に移すと寝入ったとの引き継ぎを参考にしたという。


会見によると、伊住容疑者は男性が布団に入ったことを確認して部屋を離れたが、その後、午前1時15分ごろに部屋を訪れ、布団から床に落ち、息をしていない様子の男性を発見。休憩中の女性職員を呼び、女性が119番通報した。伊住容疑者は施設に対し「添い寝の時におなかに足を乗せたが、けがをすることはありえない」などと説明したという。


伊住容疑者は2002年から契約職員として法人で勤務を始め、06年に正規職員になり、精神保健福祉士の資格も持ち、利用者から苦情を寄せられたことはなかったという。


亡くなった男性の母親は13日、「一日も早く本当のことを話してほしい」と語った。母親は搬送先の病院で、息子の両手首にあざがあるのを見て、施設で何かあったのではないかと不安になったという。伊住容疑者らから「巡回中に異変に気づいた」とだけ説明を受けたという。母親は「腕をつかむだけで死ぬほどのけがを負うはずがない」と憤った。


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