(18日 DeNA3―0日本ハム)
カウントを悪くしても、ファウルで粘られても、DeNAの平良拳太郎はスリークオーター気味のフォームから「根気よく低めに」だけを考え続け、実践した。自己最長の6回3分の2を投げ、三塁を踏ませず。今季初勝利を挙げた。
「先発は基本的に、五回まで投げてくれたらOK」(ラミレス監督)という方針だが、七回途中までマウンドを守ったことが、沖縄出身の23歳の右腕には収穫だ。2軍にいる間のスタミナ強化策が、結果として表れた。
今月5日に黒星を喫した翌日、出場選手登録を抹消された。「課題は長いイニングを投げること」と、そこで縄跳びを採り入れた。「本当は二重跳びをしたかったんですけど、できなくて……。1分間跳んだ後、チューブで尻の周りのトレーニングをして、疲れた状態で投げて」。これを10セットも繰り返したという。
チームメートの人物評は「人見知り」。2017年、フリーエージェントで巨人に移籍した山口の人的補償として入団し、昨季は5勝。今季で加入3年目。チームに打ち解ける時間とともに、実力も発揮し始めた。(井上翔太)