我が子に電気ショックを与えて虐待した疑いで先月末、福岡県警が父親を逮捕した。使われたのは犬のしつけ用に通電できる首輪。市販されていて誰でも入手できるが、犬だって、電流でしつけたら虐待になるのでは?
販売店「積極的には薦めない」
「無駄吠(ぼ)え防止首輪 電気ショック」「プロのトレーナーも愛用」
そんな宣伝文句で、通販サイトには電流で犬をしつける首輪が何種類も紹介されている。商品説明によると、犬がほえると自動的に電気が流れたり、音や振動が発生したりする。飼い主がリモコンで操作して通電させるものもある。
多くが数千円だが、中には数万円の商品も。利用者からは「すさまじい効果」「電気ぶろのよう」「多用しないで」などの感想が書き込まれている。
関東地方の業者がネットで販売するのは、中国製の約4万円の首輪。ドッグトレーナーに相談しても飼い犬のほえ癖が直らなかった人から注文があったという。電流は低刺激から、人間でも強い痛みを感じるレベルまで調節できる。「効果がまったくない場合や、逆に効き過ぎて、犬が常にびくびくするようになったケースもある」と業者は話す。
ペットショップでも販売されている。東京都内のある店では、2階の目立たない場所に海外製の商品が置かれていた。店員の女性は「犬の体に大きな影響はないと思うけど、積極的には薦めていない」と明かす。
■「ギャン」と叫んで跳び上…