麻生太郎財務相兼金融相に対する問責決議案は21日、参院本会議で自民党、公明党、日本維新の会などの反対多数で否決された。問責決議案は、立憲民主党や国民民主党などが提出していた。また、野党4会派は21日午後、安倍晋三首相に対する問責決議案を参院に提出した。
野党側は本会議での賛成討論で、老後の生活費が「2千万円不足」するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否した麻生氏の対応について「自分たちに都合が悪いからといって受け取ろうとしないのはまさに不誠実の極み」(国民・古賀之士氏)と批判。一方、与党側は「不安をかき立てた報告書を受け取らないことは、何らおかしなことではない」(自民・三木亨氏)として麻生氏の対応を擁護した。
この日の本会議では、参院予算委員会の金子原二郎委員長(自民)に対する解任決議案も採決され、与党などの反対多数で否決された。この決議案は、参院規則に基づく野党側からの開催要求にもかかわらず、金子氏が予算委を開いていない点を問題視していた。
午後に開催される衆院本会議では、麻生氏に対する不信任決議案も採決される。与党の反対多数で否決される見通しだ。