中国の習近平(シーチンピン)国家主席は27日に日本を訪れ、安倍晋三首相と会談したのち、28日から大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に参加する。国家主席になって7年目でようやく実現する初訪日。歴史や領土をめぐり厳しい姿勢を示してきた習氏だが、日本との縁は深い。その対日観は、今後の日中関係と中国外交にどう作用するのか。
「私もいずれ日本に行くことになるでしょう。それがいつ、どんな形になるかは見極めが必要です。じっくり考えたい」
昨年春、習氏は外国要人との会談でこう語った。李克強(リーコーチアン)首相が日本を公式訪問する直前のことだ。
日本政府は李氏の訪日、安倍晋三首相の訪中、習氏訪日と続くハイレベル往来で日中関係を強化すべく動いていた。習氏の発言はそんな日本の狙いに応えようとする姿勢を示すものと受け止められた。
日本政府関係者によると、両国…