フィリピンのドゥテルテ大統領が、自国の排他的経済水域(EEZ)で中国の漁船が違法操業している問題について、「我々は友だちなのだから」などと中国の動きを容認したと取れる発言をして、国内で波紋を呼んでいる。領域内の資源を守ることを定めた憲法に違反するとして、弾劾(だんがい)の対象となる可能性も浮上している。
発端は6月9日、フィリピンのEEZ内にある南沙諸島のリード礁近くで、漁をしていたフィリピン漁船に中国漁船が衝突し、22人のフィリピン人漁師が海に投げ出された事故だ。
問題となったドゥテルテ氏の発言は同24日、「EEZで中国が漁をしている。止めるべきでは」との記者の質問に対して飛び出した。「中国がそうするとは思わない。なぜか? 我々は友だちだからだ」と述べた。
これが中国が漁を止めないこと…