韓国への半導体材料3品目の輸出規制の強化について、世耕弘成経済産業相は3日夜、「信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていると判断した」などと、輸出規制強化に踏み切った理由を立て続けにツイートした。
韓国への輸出規制強化発動 日本企業に影響拡大の恐れも
政府は4日午前0時、フッ化ポリイミドなど3品目の輸出許可手続きを厳密化する「第1弾」の輸出強化策を発動した。世耕氏はその直前の3日午後9時過ぎ、「マスコミもまだ完全に理解できていないようなので、今回の措置に至る経緯を改めて説明します」とつぶやいた後、発動の経緯や理由について5分間で4連発のツイートを投じた。
世耕氏はまず、韓国当局との間で「十分な意見交換の機会がなくなっていた」とし、3品目の中に「輸出管理を巡り不適切な事案が発生している」ものがあったと説明。今年に入り、「両国間で積み重ねてきた友好協力関係に反する韓国側の否定的な動き」が相次いだとも指摘した。
中でも韓国人元徴用工への損害賠償問題について、6月末の主要20カ国・地域首脳会議までに「満足する解決策」が示されなかったことを挙げ、「関係省庁で相談した結果、信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない」と強調した。
こうした経緯から、「韓国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていると判断し、厳格な制度の運用を行い、万全を期すこと」にしたとツイートした。(久保智)