主要20カ国・地域(G20)首脳会議では約3万2千人の警察官が警備にあたった。全国から応援派遣を受けた大阪府警の悩みの種は、現場の警察官に配るお弁当だった。「警備給食」とも呼ばれるその中身とは――。
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応援の警察官は6月から続々と大阪入りし、検問や交通規制などの任務にあたった。夜通し勤務の場合は朝昼晩すべて弁当。約1カ月、弁当生活だった警察官もいる。食費は現場の各警察官が私費で負担するだけに、用意する府警には、負担に見合ったメニューを用意できるのか、「重圧」がかかった。
お弁当は関係機関を通じ、コンビニ大手・ローソン(本社・東京)に発注した。同社の受注は2008年の北海道・洞爺湖サミット、16年の伊勢志摩サミットに続き3回目。現場は比較的、若手の警察官が多いことは事前に把握済みだけに、ご飯は1割増量の「特別仕様」だったという。
ローソンによると、提供したメニューは約60種類。朝食はおにぎりかホットドッグ。昼と晩は和洋の幕の内、焼き魚弁当、和風ハンバーグなど。「ご当地感を楽しんで」と、たこ焼きや西京焼き、奈良漬けなど関西2府4県のご当地メニュー満載の特製幕の内も用意した。G20開催日の6月28、29両日の昼食には、「サミットの警備お疲れ様です」と書いたシールも貼る細やかな配慮もあったという。
ただ、府警がこだわったのは中…