お金も平成から令和へ――。硬貨をつくっている造幣局(大阪市)は11日、「令和」の元号が入った100円と500円の製造を始めた。硬貨は早ければ7月中にも日本銀行に引き渡され、その後、金融機関を通じて市中に出回る。
この日、造幣局であった「打初(うちぞ)め式」で麻生太郎財務相らがボタンを押すと、圧印機と呼ばれる機械で「令和元年」の文字が刻まれた硬貨が次々と出てきた。造幣局によると、大阪の工場には圧印機が約20台あり、それぞれ毎分750枚をつくれる。100円と500円以外の硬貨も今後随時、「令和元年」が刻印されたものを製造していく。
例年は年が変わる前に事前に金型を準備しており、年明けすぐに新しい年が入った硬貨の製造に入れる。今回は4月に新元号が発表され、それから新しい金型をつくったため時間がかかったという。今年度は、記念貨幣なども含めて約10億枚の硬貨を大阪の工場などで製造する計画だ。
この日は同時に天皇陛下即位記念の「一万円金貨幣」と「五百円バイカラー・クラッド貨幣」もつくり始めた。こちらは、造幣局オンラインショップなどで申し込みを受け付け始めている。(岩沢志気)