逮捕からおよそ7か月ぶりに姿を見せた元俳優の新井浩文、本名・朴慶培(パク・キョンベ)被告。東京地裁で開かれた注目の初公判。新井被告は冒頭、頭を下げ謝罪しました。
「まず謝罪の言葉を言いたいと思います。本当にすみませんでした」(新井被告)
しかしこの後、検察側と弁護側の主張は、真っ向から対立しました。
起訴状などによりますと、去年7月、当時、人気俳優だった新井被告は、自宅マンションで、派遣型マッサージ店の女性従業員に性的暴行を加えた罪に問われています。
「暴力は一切、やっていません。同意があったと思っています」(新井被告)
新井被告はこう起訴内容を否認。
一方、検察側は。
「新井被告は施術を受けているうちに興奮し、下着ごと脱がせ暴行した」(検察官)
密室で一体、何があったのでしょうか。
2日の裁判では、法廷とは別の部屋に被害者の女性従業員が入り、モニター越しに証人尋問が行われました。
女性は、新井被告について、同僚からこんな注意を受けていたと証言しました。
「『俳優だよ。最初はおとなしいけど、手首をつかまれて、タオルを引っ張り合ったりしたよ、気をつけて』と言われました」(女性)
証言によりますと、薄暗い室内で施術を始めると、新井被告は女性の手をとり自分の下半身に押し当てようとしたといいます。そして、そのまま性的暴行に及び、女性の帰り際には、「悪いことしちゃったね。これおわび」と言って、カバンに現金を入れてきたといいます。
「被告人と合意はありましたか」(検察官)
「ないです。自分から受け入れたことは1回もありません」(女性)
これに対し、弁護側は「マッサージ店は新井被告がよく利用していた店で、(過去には)女性の方から触ってくることもあった」「女性が抵抗することが著しく困難であったとはいえない」と反論しました。