9日朝早く関東を直撃した台風15号。各地で冠水や家屋の倒壊などの被害が相次ぎました。千葉県などで5人がけがをしたほか、東京・世田谷区では強い風にあおられたとみられる女性1人が死亡しました。
未明に、東海・関東に強い勢力のまま接近した台風15号。台風の上陸前から関東各地では暴風雨が吹き荒れました。神奈川県では・・・
「時刻は午前3時の横浜中華街です。雨風のピークを迎えています。凄まじい風で雨が体に突き刺さります」(記者、横浜市 午前3時)
「午前3時の藤沢市内です。この時間になって、より一層、風と雨が強くなってきました。そして木も大きく揺れています」(記者、神奈川・藤沢市 午前3時)
新宿駅前では波のように打ち付ける雨の中、自転車が進んでいきます。東京都心では、倒木や工事現場の足場などの倒壊が相次ぎました。
「ああ、でかいのが大変危険な状況ですね。銀座1丁目駅付近なんですが、街路樹が道路に倒れかかっています」(記者、東京・銀座 午前4時前)
羽田空港では・・・
「車はこちらからあちらのゲートを通る訳なんですが、そのゲートにも足場が直撃しています」(記者、羽田空港 午前8時ごろ)
駐車場の工事現場に作られた足場が倒壊。入り口に覆いかぶさりました。台風15号は午前5時前、千葉市付近に上陸。
「電線のカバーとみられるものが外れてしまっています」(記者、千葉市内 午前5時ごろ)
記録的な“暴風”は各地に爪痕を残しています。千葉県館山市ではガソリンスタンドの屋根が崩落。こちらは住宅でしょうか、跡形もなくつぶれてしまっています。南房総市の道の駅の倉庫には屋根がまったくありません。
「千葉市稲毛区です。こちらの建物は3階部分がまるまる地面に落ちてしまっています。この影響とみられますが、電柱がぽっきりと折れているのが分かります」(記者)
千葉市中央区では観測史上1位となる最大瞬間風速57.5メートルを観測しました。大雨による被害も・・・。千葉県君津市では乗用車の半分ぐらいまでが水に浸かってしまうほど道路が冠水しました。都内でも世田谷区の三軒茶屋付近で国道が一時、冠水しました。また、東京電力によりますと、午前11時現在で千葉県や神奈川県を中心に85万軒あまりが停電しているということです。
横浜港では港の設備や船にも被害がおよび、タンクのようなものが海上に浮かんでいます。
総務省消防庁によりますと、この台風の影響で、千葉県などで5人がけがをしたほか、東京・世田谷区で50代の女性が倒れているのが見つかり、その後死亡。警視庁によりますと、台風の風にあおられて壁にぶつかった可能性があるということです。