こうしてマスク生産量は徐々に上昇カーブを描いていった。
国家発展改革委員会が3月2日に明らかにしたところによると、中国の1日あたりマスク生産能力と生産量が急速な増加を続け、いずれも1億枚を突破した。2月29日には、普通のマスク、サージカルマスク、医療用N95マスクを合わせて、全国の1日あたり生産能力は1億1千万枚に達して、2月1日の5.2倍になり、生産量は1億1600万枚で同12倍に達し、マスクの需給の問題を一層緩和した。
それから1ヶ月がたとうとしている。同委は新たなデータを発表していないが、各地のマスク生産能力に関するデータをみると、現在の生産状況がいかに異常なのかがわかる。
たとえば福建省は2月初めの1日あたり生産量が120万枚から、3月19日は2119万枚に増え、マスクメーカーは9社から176社に急増し、医療用N95マスクの生産能力も生産量も10倍以上増加し、全省のマスク生産量は累計4億8千万枚に達した。
広州市の1日あたり生産量は3月22日に1500万枚を突破した。済南市は1月の感染症発生初期は生産量が6万枚に満たなかったのが、3月28日は1002万2千枚に達した。
中南財経政法大学デジタル経済研究院の盤和林執行院長は、「マスクの生産能力が持続的に上昇し、感染症の緊張状態が緩和されるのにともなって、すぐに供給のバランスが取れるようになり、マスクの自由が基本的に実現するだろう」との見方を示した。
中国国内のマスクの需給の問題が緩和されるにつれて、マスクも海外輸出モードに入った。
フランス政府は現地時間の28日、海外から、特に中国から10億枚を超えるマスクを調達しており、今後数週間から数ヶ月の間に引渡しされる見込みであることを明らかにした。
複数の上場企業がマスク輸出を開始したと発表し、マスク輸出の大口注文が次々に舞い込む。3月16日、中国通用技術集団イタリア法人はイタリア市民保護局との間でマスク800万枚の供給合意を結び、総額は1360万ユーロ(約15億9884万円)に達したことを明らかにした。
中国のマスクが世界のマスク不足を補いつつある。米紙「ニューヨーク・タイムズ」のサイトが伝えたように、世界は中国のマスク生産を必要としており、中国は海外へマスクを提供し始めている。
ネットユーザーが述べたように、中国は自分たちのことをしっかりやると同時に、世界のためにもなろうと努力している。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月3日