新型コロナウイルス感染症が中国消費のオンラインへの移転を加速させている。商務部(省)が30日に発表した最新のデータによると、今年上半期には中国の実物商品のネット小売額が同期の社会消費財小売総額の4分の1を占め、ネットショッピングの利用者は前年に比べ1億人増加したという。中国新聞社が伝えた。
公式データをみると、1-6月の実物商品ネット小売額は4兆3500億元(1元は約14.9円)に上り、前年同期比14.3%増加した。実物商品のネット小売額は同期の社会消費財小売総額の25.2%を占め、同5.6ポイント上昇した。全国のネットショッピング利用者は前年より1億人増加し、主要ネット小売プラットフォームの店舗数は同3.8%増加した。
同部の高峰報道官は、「ネット小売が中国消費市場の安定化装置になり、規模が拡大を続け、役割がより突出したものになっている」と述べた。
「ライブコマース」はEC発展の大きな注目点だ。公式データでは、上半期には中国で1千万回を超えるライブコマースが行われ、アクティブなライブ配信パーソナリティは40万人を超え、視聴者はのべ500億人を超え、取り上げられた商品は2千万種類を超えた。ライブコマースの場面がますます豊富になり多様化し、産業ベルトのライブコマース、老舗のライブコマース、無形文化遺産のライブコマース、文化観光説明のライブコマース、教育分野の公開授業のライブコマースなどが次々に登場した。
感染症が従来型の対外貿易に打撃を与える中で、越境ECが高速発展期を迎えた。税関の統計では、1-5月期の中国越境EC輸出入商品小売総額は717億3千万元に達して同22.4%増加し、このうち輸入は23%増加、輸出は21.6%増加した。
高報道官は、「感染症の予防・抑制が常態化する中、下半期も全国のネット小売市場は引き続き高度成長を維持するだろう」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月31日