中国経済が新型コロナウイルス感染症の影響から急速に回復しているのは、衆目の見るところだ。多国籍市場調査会社イプソスが17日に発表した調査結果によれば、グローバル消費者信頼感指数は今年6月に底を打って反転上昇し、調査に参加した24カ国の中では、中国が72.9で1位だったという。商務部(省)国際貿易経済協力研究院国際市場研究所の白明副所長は18日、「このデータは中国国内の経済回復の実際の状況に合致しており、中国の感染症対策、企業活動・生産活動の再開推進などさまざまな分野での取り組みの共同の成果だ」との見方を示した。「環球時報」が伝えた。
イプソスが公式サイトで発表した調査結果をみると、8月の同指数は41.4で、7月より0.5ポイント(p)上昇した。8月には7カ国の同指数が1.5p以上上昇し、このうち中国が3.2p上昇して上昇幅のトップに立った。2位から7位には、ポーランド、トルコ、ブラジル、ロシア、イタリア、スウェーデンが並んだ。
イプソスは、「8月はグローバル消費者信頼感指数が上昇に転じて2ヶ月目になり、同指数は6月に底を打ってから反転上昇を続けている。しかし1月の感染症が拡大する前の指数に比べると7.2p低く、過去10年間の平均水準と比べても約5.5p低い。この指数は24カ国の消費者信頼感指数の平均値だ。この調査はイプソスのオンラインプラットフォームで75歳以下の成人1万7500人を対象に行われた月例調査に基づくものだ」と説明した。
世界をみると、8月には自国の経済・金融状況や雇用の見通しに対する消費者の期待感を反映する期待指数は52.2となり、前月比0.7p上昇し、中国では3.0p上昇した。仕事の安全性と雇用の見通しへの信頼感を示す雇用指数は47.2で、うち中国は3.6p上昇して1位になった。また国の投資環境を示す投資指数は35で、中国は2.3p上昇して上昇幅の3位だった。
イプソスの調査結果は中国が公式に発表した最新データの方向性と一致する。国家統計局がこのほど発表した7月の経済運営データをみると、7月の社会消費財小売総額は前年同期比1.1%減少し、減少幅は前月を0.7p下回った。うち商品の小売額は0.2%増加し、今年初めてマイナス成長からプラス成長に転じた。ネットショッピング、オンライン教育、医療などが急速に発展し、1-7月の実物商品ネット小売り額は同15.7%増加し、増加率は1-6月を上回った。こうしたデータから中国国内では需要側が徐々に改善に向かっていることがわかる。
白氏は、「消費への信頼感回復の基礎はまず感染症が効果的に抑制されることだ。いくつかの都市で感染症のぶり返しが起こったが、各地の政府は迅速かつ効果的に対抗措置を執り、迅速に影響を食い止めた。こうして消費者は消費に踏み切り、安心して消費し、消費への信頼感が増強された。また国の政策が『六つの安定』(雇用の安定、金融の安定、貿易の安定、外資の安定、投資の安定、期待の安定)から『六つの保障』(住民雇用の保障、基本的民生の保障、マーケットエンティティの保障、食糧・エネルギー安全の保障、産業チェーン・サプライチェーン安定の保障、末端の行政運営の保障)へ移り、税金の減免など一連の支援政策が打ち出され、雇用が安定した。このことも消費者に収入の基盤と安定への期待感を与えた。消費は中国経済が好転し発展していることを集中的に反映するものだと言える」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年8月19日