貝殻研究院が10月29日に発表した「2020年都市硬直的需要による住宅購入報告」は、主要都市で「硬直的需要により初めて住宅を購入する際の平均価格」を初めて調査して明らかにした。それによると、一線都市の北京が350万元(1元は約15.7円、約5500万円)、深センが345万元、上海が295万元でトップ3に並び、厦門(アモイ)が266万元で4位だった。長沙、瀋陽、重慶など8都市は価格が低く、平均で100万元を下回った。「証券時報」が伝えた。
貝殻研究院は報告の中で、同研究院の住まい探しのデータプラットフォームにおける過去1年間近くの「硬直的需要」の取引データに基づいて、4つの1線都市、15の新一線都市、11の二線都市の計30都市を選んで研究のサンプルとし、硬直的需要による住宅の購入層が購入価格、面積、エリア選択などの面から住宅選びをめぐる各都市の特徴を比較・検討した。同時に研究の結果とプラットフォームの取引データを踏まえて、都市で硬直的需要により初めて住宅を購入する層のニーズや消費のトレンドをリアルに描き出した。
平均価格上位10都市をみると、北京(350万元)、深セン(345万元)、上海(295万元)の3都市がトップ3に並び、「300万元クラス」の第1グループになった。厦門(266万元)と杭州(226万元)が「200万元クラス」で第2グループ。言及すべきなのは、2020年1-9月に厦門の中古住宅の平均価格が1平方メートルあたり4万242元となり、多くの新一線都市と二線都市を上回って、第一線に躍り出たことだ。
第3グループの分水嶺は160万元で、広州(198万元)、南京(190万元)、寧波(175万元)、東莞(160万元)、蘇州(159万元)の5都市が入った。この5都市はほぼ160万元の初住宅購入価格を超え、トップ10入りを果たした。このほか、中部地域の中核都市の武漢(140万元)、西南地域の中心都市の成都(106万元)をはじめとする新一線都市と二線都市の計12都市が100万元のラインを超えた。一方、長沙(84万元)、瀋陽(73万元)など8都市は初住宅購入価格が低く、平均価格はいずれも100万元を下回った。例えば瀋陽の価格は北京のわずか5分の1だ。
初住宅購入の人々は都市の住宅購入の中心なのだろうか。同報告の別の角度からの考察によると、初住宅購入での購入価格と都市の取引全体での購入価格を比較分析した結果、「不動産価格の高い都市」にしか典型的な硬直的需要をもつ層がいないことがわかったという。
サンプル都市30ヶ所のうち、北京、深セン、厦門、杭州は住宅価格の高い都市で、初住宅購入価格と市場全体での購入価格との開きが大きい。このうち北京の硬直的需要での平均価格は全体の平均価格より77万元低く、深センは同63万元低かった。購入価格をみると、硬直的需要による住宅の購入層には居住空間を改善する余地があることがわかる。一方で、住宅価格が相対的に低い都市、たとえば恵州、南通、重慶、合肥などは、住居関連の負担が全体として少なく、硬直的需要による住宅の購入価格と市場全体の水準がほぼ一致している。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年11月5日