米大リーグのワールドシリーズ(7回戦制)、ホワイトソックス(ア・リーグ)-アストロズ(ナ・リーグ)は22日夜(日本時間23日午前)にシカゴのUSセルラー・フィールドで初戦を迎える。46年ぶりに出場するホワイトソックスは20日、小雨が降る中、約2時間練習した。
16日のリーグ優勝決定シリーズ第5戦を最後に試合から遠ざかっているため、実戦的な練習メニューも組まれた。
通常の打撃練習の後には、登板間隔が開いている救援投手陣がシート打撃に登板。井口資仁内野手も打席に入り、5打数3安打1四球だった。
井口はレッドソックスとの地区シリーズ3試合が3安打4打点、エンゼルスとのリーグ優勝決定シリーズは5試合で3安打、打点なし。やや調子を落としていたが「生きた球が見られて良かった」と復調の手応えを感じた様子だった。(シカゴ共同)
◇「楽しみながら結果を出せれば」 余裕の井口
井口から出た言葉は予想通りだった。「きのうは見ていません」。前夜、ワールドシリーズの対戦相手がアストロズに決まった。そのテレビ中継を見ていたか、と尋ねられたときの答えだ。
「情報を入れることは大事だけど、入れすぎても逆におかしくなる。直感を大事にしていきたい」。レギュラーシーズンと同様、直前に相手投手のビデオを見て、試合に備える。必要以上のデータに振り回されるようなことはしない。
アストロズはクレメンス、ペティット、オズワルトとリーグ屈指の先発投手陣を誇る。打席でも厳しい戦いが予想されるが「日本でも(テレビなどで)見ていた投手たち。対戦は楽しみ」と言い切る。
リーグ優勝決定シリーズではエンゼルスの内角攻めに打撃を崩された。だが、復調の手応えはつかんでいる。シート打撃でも力みのない打ち方で3連続で左前打を放つなど5打数3安打1四球。「打撃も基礎に戻って、今は非常にいい状態」とうなずく。
小雨が降り、冷たい風が吹く中での練習だったが、顔には笑みがのぞいた。「ここまできたら内容よりも結果だと思う。楽しみながら結果を出せれば」。日本人野手として初のチャンピオンリングを手にすることしか頭にはない。(共同)