男子ゴルフのセガサミーカップ(北海道・ザ・ノースカントリーGC、7127ヤード=パー72)最終日は23日、通算6アンダーで首位スタートの葉偉志(台湾)が6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算12アンダーで初優勝、優勝賞金2400万円を獲得した。昨年創設されたこの大会は、林根基に続き2年連続で台湾選手の優勝となった。葉は03年ANAオープン以来、ツアー2勝目。この日、三つスコアを伸ばした星野英正が通算8アンダーで2位。首位から1打差の2位タイスタートの矢野東(あずま)はイーブンパーで回って通算5アンダー、W・リャン(中国)とともに3位タイだった。
▽星野英正 葉さんができすぎ。自分のフィーリングまで持って行かれた。自分なりのゴルフはできたのだが……。
▽矢野東 プレッシャーはなかったが、ショットが悪く、バーディーチャンスがなかった。
◇北海道は相性がいい…葉偉志
葉が完ぺきなプレーを披露した。「ドライバーも、パットもよかった」と片言の日本語で振り返ったのが、それを物語っていた。スタート時点で1打差を追う星野、矢野の同期生対決のすきをつくように、3番ロングで第3打をピンに絡めバーディー。6番ミドルでも6メートルのバーディーパットを沈めて寄せ付けなかった。
堅実、安定したプレーを最後まで続け、ノーボギー。追う星野と矢野を「葉さんにやられましたと」と脱帽させた。
「北海道は天気もコースもいい。大好き」と03年のANAオープンの初勝利とともに北海道は相性がいい。
昨季の獲得賞金は2400万円余で50位。今季はこれまで12試合で一けた順位はなかった。3年前から始めたストレッチ体操が身体の柔らかさを生み、飛距離が15~20ヤード伸びた。大好きだった釣りも、ゴルフのためにやめたという。
台北市出身の33歳。14歳からゴルフを始めて21歳でプロ入り。日本ツアーには00年に初参戦。同年から3年間、欧州ツアーにも参戦した経験から「北海道の芝も風も欧州に似ていて好き」と、その経験も生かしての見事な優勝だった。【相川光康】
毎日新聞 2006年7月23日 17時15分 (最終更新時間 7月23日 18時38分)