男子ゴルフの三井住友VISA太平洋マスターズ(スポニチ後援)は9日、静岡県御殿場市の太平洋クラブ御殿場コース(7246ヤード、パー72)で開幕する。賞金ランク上位70人に与えられる来季のシード権争いも残すところ3試合。長くゴルフ界をリードしてきた尾崎3兄弟の次兄・健夫(51)は現在、75位、長兄・将司(58)は81位。背水の陣で終盤戦を迎えている。
来季の賞金シード当確まで400万円。生涯獲得賞金ランク25位以内の選手に与えられる“特別シード”が今季限りで失効する尾崎健には、今後の人生を大きく左右するシーズン終盤戦となる。
「順位なんか考えると逆に駄目だからいっそのこと優勝。大きなテーマを目指して戦った方がいい」。今季は12位が最高。視力の低下からピン位置の確認に苦労するなど、衰えを感じる部分もあるが、ドライバー平均飛距離は295・32ヤード(8位)。最大の武器である飛距離は健在だ。
一方、東京地裁に民事再生手続きを行った尾崎将はコースには姿を見せず、ぶっつけ本番。こちらは永久シード保持者だが、73年のツアー制度施行以降、賞金シードを逃したことはない。第一人者としての誇りを懸けた残り3試合となる。