東京の築地市場の移転予定地から有害物質が見つかった問題で、12日、市場の業者らが、移転反対を訴え、大規模なデモ行進を行いました。
今回が4度目となるデモ行進には、市場の仲卸業者や野党の国会議員など2000人近くが参加しました。これまでで最も大きな規模となりました。
「有害物質の魚をみんなが食べたら、日本の未来はないですよ。でないと本当、こういうドクロのように人間をしていいんですか」(田中康夫 参議院議員)
この問題は、江東区豊洲の移転予定地の土壌から、環境基準の4万3000倍というベンゼンなどが見つかったもので、デモの参加者らは「食の安全が確保できない」と訴えています。
「現在地で新しい市場をつくる。これが我々の願いです。築地以外では考えられません」(デモの主催者)
一方の都は、築地での再整備は工事期間が20年以上かかり、財源も不足するなどの理由から「現実的でない」としています。13日に開かれる都の専門家らによる検討会で汚染対策をまとめ、移転計画を進めていく方針です。(12日18:10)