【モスクワ=田中孝幸】ロシア、フランス、ドイツ、ウクライナの4カ国首脳は8日、戦闘が激しくなっているウクライナ東部の収拾策について電話協議し、11日にベラルーシの首都ミンスクで4者の首脳会談の開催を目指すことで一致した。ロシア、ドイツ両政府が明らかにした。
ウクライナ東部ドネツク州での戦闘で破壊された家(7日)=AP
4カ国は11日の首脳会談で、形骸化している昨年9月の停戦合意の履行措置を盛り込んだ共同文書を採択したい考え。その準備のために9日に4カ国の外務次官級会談を開くほか、10日には親ロシア派武装勢力とウクライナ政府の代表者による協議を開催する予定だ。
ウクライナのポロシェンコ大統領は8日、4カ国首脳の電話協議で停戦に関し「進展があった」と発表。ロシアのラブロフ外相も同日、11日の4カ国首脳会談による事態収拾に期待感を表明した。ただ、東部での支配地域の境界線画定などの問題ではウクライナ政府と親ロ派の立場の隔たりはなお大きく、新たな合意に至るかは不透明な要素も残っている。