東京都渋谷区は12日、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認めて証明書を発行する条例案を発表した。記者会見した桑原敏武区長は「多様性のある社会をつくっていくことが、活力を生む。渋谷区からの発信が国を変えていくかもしれない」と意義を強調した。
条例案は3月上旬に開会予定の定例区議会に提出する。可決、成立すれば4月1日に施行し、証明書発行は早ければ夏ごろにも開始する。
区によると、自治体が同性同士をパートナーとして証明する制度は全国初。条例案は、男女平等や多様性の尊重をうたった上で「パートナーシップ証明」の発行を定めた条項を明記した。
同性カップルがアパートの入居や病院での面会を、家族ではないとして断られるケースがあるのを踏まえ、区は不動産業者や病院などに証明書を持つ同性カップルを夫婦と同等に扱うよう求める方針だ。
2015年度予算では相談窓口設置費用などで190万円を計上する。証明書に法律上の効力はない。〔共同〕