福井県高浜町の野瀬豊町長は12日の記者会見で、原子力規制委員会が関西電力高浜原子力発電所3、4号機の再稼働に向けた合格証にあたる「審査書」を決めたことについて「1年7カ月に及ぶ審査期間の結果を重く受け止めたい」と述べた。
今後の地元同意の手続きについては、住民への説明、町議会の判断などを経たうえで「町としての結論は4月の統一地方選前後に出すことになるだろう」との見通しを示した。
併せて、国が電源の望ましい構成である「ベストミックス」の議論で原発の位置づけをしっかりと定めることや、町だけで防災計画を立てるのには限界があるとして国に支援を求める考えも示した。
同町は住民説明会の代わりに30~40分程度のビデオを制作することで原子力規制庁と合意。地元のケーブルテレビで3月初め頃から放映する。ほぼ全所帯にケーブルテレビが普及しているため、住民説明会より効果的とみている。