塩崎恭久厚生労働相は13日の閣議後記者会見で、20年後の医療政策ビジョンをつくると発表した。限られた財源のなかで、地域医療の効率化や国民の健康増進に向けた具体策を議論する。財政の健全化に向けて医療費の抑制が避けられないなか、塩崎厚労相は「単なる削減ではないビジョンをつくる」と述べた。
今月中に有識者らで構成する懇談会を設置する。座長には東大大学院医学系研究科の渋谷健司教授が就き、小黒一正法政大准教授など30~40代の若手研究者らで構成する。日本医師会の横倉義武会長などもアドバイザーとして参加する。懇談会は、今夏をメドに報告書をまとめる。
医療費は年約40兆円にのぼり、団塊の世代が75歳以上になる25年度に約1.4倍となる見込み。