神戸製鋼所は16日、関西電力が募集していた火力発電による電力調達の落札者に決まったと発表した。昨年11月の締め切りまでに応募したのは神鋼1社のみで、有識者会議などを経て正式決定した。神鋼は2017年秋に休止する神戸製鉄所(神戸市)の高炉の跡地に出力130万キロワットの最新型石炭火力発電所を建設し、最大122万1千キロワットを関電に供給する。
神鋼は、神戸製鉄所の高炉跡地に発電能力が65万キロワットの発電所を2基新設する計画だ。1基目が21年度、2基目は22年度に電力の供給を始める予定で、投資額は2000億円規模とみられる。
神鋼は02年度から神戸製鉄所隣接地で出力140万キロワットの発電所を運営し、毎期200億円近い経常利益を稼いでいる。19年をめどに、アルミニウム圧延工場がある栃木県真岡市にもガス火力発電所を新設する計画で、発電事業を収益の柱のひとつに育てる。