日本による中国侵略戦争に関する大型資料集『日本中国侵略戦争軍事機密文書・最高意思決定』が28日、北京で発表された。昭和天皇をトップとする大本営による中国侵略戦争の発動と指揮の全過程における意思決定の内幕を際立たせており、これまで未公開だった、あるいは最近発見された機密文書が多い。中国新聞社が伝えた。
中国人民抗日戦争記念館と線装書局の共同編纂、線装書局の出版による全45冊の同資料集は、『日本中国侵略暗号電報・九一八事変』、『日本中国侵略暗号電報・七七事変』、『日本中国侵略軍事機密文書・台湾侵占』に続き、またも日本による中国侵略の犯罪行為を暴く大作だ。
「増兵し対中全面作戦の準備を整える」、「盧溝橋事件の解決に関する対中交渉方針」、「南京入城後の処置」、「南京城攻略要領」。資料集を紐解くと、書類原本の影印の後に中国語の翻訳が添えられている。
「全て日本自身の機密文書を時期・種類別に組版した、日本による中国侵略の『自供書』」だ。編集長を務めた中国社会科学院世界史研究所の湯重南研究員によると、収録した機密文書の時期は1927年から1945年までで、中国侵略戦争の最高意思決定に関する全16回の御前会議資料、大本営の陸海軍統帥部長が「奉勅伝宣」した「大命」など、日本による中国侵略戦争の最高意思決定の軍事機密文書を収録し、日本による中国侵略戦争の最高意思決定の絶対的権威を示している。
湯氏によると、いずれも重要な一次史料であり、これまで未公開だった、あるいは最近発見された機密文書が多く、争う余地のない事実によって、日本による14年間にわたる中国侵略戦争の罪深い歴史を暴き出している。とりわけ昭和天皇をトップとする大本営による中国侵略戦争の発動と指揮の全過程における意思決定の内幕を初めて暴いた。日本による中国侵略戦争、中国人民抗日戦争、第2次世界大戦のさらに深い研究にも得難い資料を提供するものだ。
資料集は初めて日本による中国侵略戦争の最高意思決定の各時期を4段階に分け、これに基づき4編構成とした。第1編「日本による局地的中国侵略戦争期間の最高意思決定(1927年7月ー1937年6月)」、第2編「日本による全面的中国侵略戦争進攻段階の最高意思決定(1937年7月ー1938年11月)」、第3編「日本による全面的中国侵略戦争の『成果』固めと発展及び太平洋戦争発動準備期間の中国侵略戦争の最高意思決定(1938年11月ー1941年11月)」、第4編「太平洋戦争期間の中国侵略戦争の最高意思決定(1941年11月ー1945年8月)」という構成になっている。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年12月30日