17日の東京外国為替市場で円相場は小幅に3日続伸した。17時時点では1ドル=118円51~54銭近辺と、前日16日の同時点に比べ9銭の円高・ドル安水準で推移している。ギリシャ情勢への懸念などから低リスクとされる円を買う動きが先行した。
ただ財務省が実施した20年物国債入札の結果が「好調」と受け止められると、リスクを取り直そうとの機運が広まり、円は多くの通貨に対して売られた。日経平均株価の下げ渋りに歩調を合わせる格好で円を売る市場参加者もいたようだ。円は一時1ドル=118円65銭と下げに転じた。「前日16日のニューヨーク市場が休場だったため、中値決済では国内輸入企業の円売り・ドル買いが比較的多く出ていた」(邦銀の為替ディーラー)との声もあった。
甘利明経済財政・再生相が足元の円安基調の影響について「プラス効果のほうが大きい」などと述べたと伝わったが、特段材料にはならなかった。9~17時の円の高値は1ドル=118円24銭近辺で値幅は41銭程度だった。
円はユーロに対しても3日続伸した。17時時点では前日17時時点に比べ97銭円高・ユーロ安の1ユーロ=134円57~61銭近辺で推移している。ギリシャ債務問題への警戒感を背景に円高・ユーロ安で始まった。しかし日本の20年物国債入札が好調だったことや、日経平均の下げ幅縮小を受けて円は伸び悩んだ。
ユーロはドルに対し続落した。17時時点では同0.0075ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1353~56ドル近辺で推移している。対円と同様にユーロは売り優勢で寄り付いた後、値を戻した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕