【ワシントン=川合智之】米連邦捜査局(FBI)は25日、過激派「イスラム国」に同調しオバマ米大統領へのテロなどを計画した疑いで、ニューヨーク州在住のウズベキスタン人の男2人とカザフスタン人の男1人を逮捕したと発表した。
航空機をハイジャックしてシリアに渡航しようとしていたほか、ニューヨークでの爆弾テロや大統領の銃撃などを企てたという。欧州などでイスラム過激派への共鳴者によるテロが相次ぐなか、米国にも飛び火した。
FBIによると、カザフの男(19)は25日朝、ケネディ国際空港でトルコ・イスタンブール行きの航空機に乗ろうとしたところを逮捕された。シリアへ渡ってイスラム国への参加を計画し、阻止されたら機関銃で警官を射殺すると話していたという。ウズベクの男(30)が航空券の購入代金などを提供した。
別のウズベクの男(24)は2014年8月、イスラム国を宣伝するウェブサイトに「オバマを撃って我々も自殺する」などと書き込んだほか、3月のトルコ行きの航空券を購入。米メディアによると、ニューヨークでの爆弾テロなども計画していたという。3人は有罪の場合、それぞれ最高15年の懲役が科される。
イスラム過激派に共鳴したとみられるテロはパリやデンマークの首都コペンハーゲンなどで相次ぐ。今月には英国の少女3人がイスラム国に参加するためトルコに渡航した。イスラム国はソーシャルメディアなどを通じ、米欧で貧困や人種差別に悩む若者らを扇動し、外国人戦闘員として勧誘している。