名古屋市は児童の学力向上のため、2015年度から市内の小学校の5~6年生を対象に「教科担任制」を導入する。市内4校で試行し、将来的には全小学校への拡充を目指す。専任の教員が国語や理科などを受け持つことで、児童の学習理解を深め、中学校への円滑な移行にもつなげたい考え。
市教育委員会によると、小学校では通常全ての授業を担任が教える「学級担任制」を採用している。市内4校は、現状の教員配置の中で指導力のある教員に専任で教科を担当してもらう。
昨年の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)では、基礎学力の活用が問われる国語Bで愛知県内の小学生の成績が全国最下位になるなど、全体的に振るわなかった。学力の向上を目指すとともに、市教委の担当者は「教科担任制に慣れてもらい、中学入学時に学校生活になじめなくなる中1ギャップの解消にもつなげたい」と話した。