【ワシントン=岩本昌子】米クリーブランド連邦準備銀行のメスター総裁は9日、「今年前半中の利上げに賛成する」と語った。首都ワシントン市内の講演で発言した。米景気が底堅くなってきたことが背景。金融政策を決定する米連邦公開市場委員会(FOMC)は、今年前半には3月と4月、6月に開催の予定。メスター総裁はどの会合で決定すべきかについては明言を避けた。
米国では雇用情勢の改善が続く一方、物価上昇率は伸び悩み、米連邦準備理事会(FRB)の目標に届いていない。メスター総裁は「金融政策が効果を発揮するのに時間がかかることを踏まえれば(物価と雇用が)FRBの目標に完全に達する前に利上げを始める必要がある」と述べた。
同総裁は早期の利上げに積極的な「タカ派」寄りとみなされているが、今年のFOMCでは投票権を持たない。