【ニューヨーク=蔭山道子】米ニューヨーク州のトーマス・ディナポリ会計検査官が11日発表した推計によると、「ウォール街」で働く人々の2014年の平均賞与は前年比2%増の17万2860ドル(約2090万円)だった。3年連続で前年を上回り、07年以来の多さとなった。
ニューヨーク市で働く金融機関の従業員が、ボーナスとして14年に現金で受け取った額を推計した。ストックオプション(株式購入権)など現金以外の形で支給された分は含まない。
金融機関が支払った賞与の総額は前年比3%増の285億ドルだった。増加の基調は維持したものの、増加率は12、13年の2ケタから大幅に縮小した。債券売買などによる収益がさえなかったほか、当局に対する罰金の支払いも重荷となり、金融機関の業績が低調だったことが響いた。
14年のニューヨーク市の金融機関の従業員数は前年比1%増の16万7800人と、3年ぶりに増加した。