【ローザンヌ、ワシントン=共同】イラン核問題の包括解決を目指す欧米など6カ国とイランの協議で、ドイツ、フランス、英国の外相が20日から順次、スイス西部ローザンヌでの交渉に合流することが分かった。協議日程を1日延長し、21日まで続ける予定。交渉筋が19日、明らかにした。
現地ではケリー米国務長官とイランのザリフ外相が交渉を重ねている。同筋は、今回の協議で月末を期限とする枠組み合意に達する可能性は50%以下だと指摘。月内に再協議する可能性もある。
ザリフ外相は19日、記者団に「交渉は極めて複雑な局面にある。合意と呼べるもの(に到達する)にはまだ距離がある」と語った。
一方、AP通信は、イランがウラン濃縮に使う遠心分離機を約6千基に制限する方向で米国とイランが調整していると報道。イランは現在約1万基を稼働させており、4割削減となるが、イラン政府関係者は「事実ではない」と否定した。
ブリンケン米国務副長官は19日、下院外交委員会で証言し「いくつかの核心的問題で進展があったが、まだ溝がある」と述べた。詳細は明らかにしなかった。