【チュニス=共同】襲撃事件の現場、チュニジアの首都チュニスのバルドー博物館では19日夕、市民数百人がデモを行い、国旗を振りながらテロに屈しない意思を改めて示した。
デモは法曹団体や労働組合が呼び掛け、午後4時すぎに博物館前の道路に人が集まり始めた。
呼び掛け人の一人、弁護士のヤヒアウィ・スフィエンさん(53)は「チュニジアは平和や命を大切にする国。我々は団結してテロに立ち向かう」と話した。
博物館敷地の門の前には多くの人が押し寄せ、警備に当たっていた警官が扉を開放。参加者は西日が差す中、門から博物館の建物までの100メートルほどを「チュニジア国旗の下に結集しよう」などと訴えながら歩いた。小さな子を連れた人の姿も目立ち、玄関前には花束が置かれた。
銀行員のモハメド・セファさん(61)とポーランド人の妻クリスティナさん(57)は昨年11月に日本旅行をしたこともあり、特に日本人の犠牲者に哀悼の意を示そうとデモに参加。モハメドさんは「日本人もこの悲劇に負けないでほしい」と真剣なまなざしで訴えた。