環境省は国立・国定公園内での地熱発電開発のあり方を示した指針を今夏までに決める方針だ。地熱発電は出力が安定した再生可能エネルギーとして有望視されるが、公園内の設置にあたっては地元住民の合意が求められる。指針では景観保全や生態系への配慮などを住民に示すためのモデルケースを示し、地熱発電の普及を促す。
日本の地熱発電資源は2347万キロワットと世界3位だが、このうち8割が国立・国定公園内に眠る。経済産業省は地熱発電の導入量は現在の52万キロワットから2030年には90万キロワット、環境規制が緩和された場合は140万キロワットになると試算している。