【シリコンバレー=小川義也】水不足が深刻な米カリフォルニア州のブラウン知事は1日、住民に25%の節水を義務付けると発表した。同州全域で節水が義務付けられるのは初めて。知事は「歴史的な干ばつには前例のない行動が必要だ」として州民に理解を求めた。
節水は農家や事業所も対象となる。州全体で約460万平方メートル相当の芝生を撤去し、ゴルフ場や学校など大規模施設に大幅な節水を義務付ける。住民には水の使用量が少ない洗濯機や食洗機への買い替えを促す奨励金制度を導入するほか、農家に水の使用量を当局に詳しく報告することを義務付ける。違反者には警告状を出し、従わない場合は罰金を科す。
カリフォルニア州は昨年1月、干ばつの長期化を受けて非常事態を宣言した。20%の節水を目標に掲げ、住民に協力を求めてきた。その後も雨が少ない状態が続いており、主要な水源であるシエラネバダ山脈の積雪量も平年の5%程度まで減少したことから、強制措置に踏み切った。