【NQNニューヨーク=古江敦子】2日の米株式相場は反発して始まった。午前9時35分時点のダウ工業株30種平均は前日比13ドル62セント高の1万7711ドル80セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同7.842ポイント高の4888.070だった。その後、ダウ平均の上げ幅は一時100ドルを超えた。前日までの続落を経て、目先の戻りを見込んだ買いが入った。朝方発表の米新規失業保険申請件数が前週から減ったことも投資家心理の改善につながり、相場を支えた。
ただ、3日発表の3月の米雇用統計を見極めたいとして、取引を手控えるムードも根強い。2月の米貿易赤字は大きく縮小したが、株式相場の反応は現時点で限られている。
朝方に大幅な増益決算を発表した中古車販売大手のカーマックスが上昇。前日夕に市場予想を上回る決算を発表した半導体のマイクロン・テクノロジーにも買いが先行。証券大手が目標株価を引き上げた交流サイト(SNS)最大手のフェイスブックが上げている。決算で1株利益が市場予想を上回ったクルーズ客船の運用を手掛けるカーニバルも小幅高で推移。
ダウ平均の構成銘柄では、ネットワーク機器のシスコシステムズや米銀大手JPモルガン・チェース、航空機・機械関連のユナイテッド・テクノロジーズなどが上げている。
一方、外食のマクドナルドが下落。米直営店の従業員を対象に賃上げを前日発表した。経営コストが膨らみ収益を圧迫するとの観測から売られた。クレジットカードのビザやマイクロソフトも安い。