【ワシントン＝岩本昌子】米ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は６日、利上げ開始後の金融政策運営の方針として「短期金利のたどる経路は浅いものになる」と述べ、利上げのペースが緩やかになることを示唆した。ニュージャージー州での講演で明らかにした。ニューヨーク連銀総裁は金融政策を決める連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の副議長を務め、常に投票権を持つ。

最近発表の米経済データが勢いを欠いている点については「冬の悪天候など、大部分は一時的要因に起因する」との見方を示した。予想を下回った３月の雇用統計について、今後の経済減速の予兆であるかどうかは「注意深く見ていくことは重要」だと語った。利上げ開始時期については「今後の経済情勢の行方を完全には予測できないため、データの結果次第であり、決まってはいない」と強調した。