【シドニー=高橋香織】オーストラリアのビショップ外相は6日、麻薬密輸の罪でインドネシアで死刑判決を受けた豪州人2人について、現地の司法当局が豪州人の主張を却下する判決を下したことに「失望している」との声明を発表した。AAP通信によると、インドネシアのプラセチョ司法長官は「司法判断は今回で終了した」との見方を示した。死刑執行は避けられず、時間の問題との見方が広がっている。
豪州人死刑囚は、ジョコ大統領の恩赦拒否を巡って上告していた。ビショップ氏はインドネシア司法当局が「全ての法的手続きを行うことが重要だ」と強調。引き続き「大統領に恩赦の考慮を求めていく」と述べた。
死刑制度のない豪州は執行停止を強く求める。ビショップ氏はこれまで、死刑囚2人を救うためインドネシア側に囚人交換を提案したが、拒否された。