10日午前6時ごろ、茨城県鉾田市の海岸でイルカが打ち上げられているので救助してほしい、と近所の男性から118番があった。鹿島海上保安署が130頭以上と確認した。
同保安署によると、イルカは10キロ以上の範囲に点在、衰弱しているとみられる。鉾田市は元気なイルカを船で沖合に運び海に戻す方針を決めた。
アクアワールド茨城県大洗水族館(茨城県大洗町)によると、イルカの一種、カズハゴンドウとみられる。1~4月は茨城県沖を回遊しており、県南部の海岸で見つかる例はよくあるという。担当者は「集団で泳いでいて、潮の流れで岸まできてしまった可能性もある」と話している。
現場は千葉県寄りの海岸。小雨が降る中、血を流したり、尾びれをわずかに動かしたりするイルカもいた。近くに住むフリーター、杉村祥悟さん(24)はウエットスーツ姿で「サーファー仲間で助けに来た。イルカは重くて、海に転がしても波に押されて戻ってきてしまう」と話した。〔共同〕