江戸初期から明治までの肉筆浮世絵約130点を並べた展覧会「肉筆浮世絵―美の競艶」(日本経済新聞社など主催)が14日、大阪市天王寺区の大阪市立美術館で開幕する(6月21日まで)。13日に開かれた開幕式と内覧会には招待客ら約400人が来場した。
浮世絵は量産できる版画が一般的だが、絵師が紙や絹に直接筆で描いた肉筆画は各1点のみで希少性が高い。版画に比べて精緻に描かれた女性の髪や衣装、新発見となる喜多川歌麿「西王母図」などが見どころだ。
展示品は全て米シカゴの日本美術収集家、ロジャー・ウェストン氏の所蔵品。同氏は「日本の美人画には絵師たちの理想の美がある。私のコレクションが浮世絵全体にとって有益なものと感じてもらえれば」と話している。