【パリ=共同】フランスから米独立戦争(1775~83年)に参加した英雄ラファイエット侯爵の帆船「エルミオンヌ号」がこのほど復元され、フランス西部ロシュフォール近くのエクス島から18日、米国に向けて出航した。約6週間かけて大西洋を横断。米東海岸各地をめぐり、7月4日の米独立記念日にニューヨーク湾で行われるイベントに参加する。
帆船は全長約65メートル。軍人で政治家だったラファイエット侯爵は1780年に同号に乗って参戦。ワシントンが率いた独立軍の勝利に重要な役割を果たし、戦争後に帰国。フランス革命の「人権宣言」起草に関わった。
フランスメディアなどによると、フランスの歴史愛好家らが1990年に復元を発案。一般の寄付や国、自治体、米仏の企業からの援助で総費用約3千万ユーロ(約38億6千万円)を賄い、完成に17年を要した。