アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は22日、5月にアゼルバイジャンで開くADB年次総会に合わせ、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加国による会議が開かれる可能性を示唆した。自民党の外交、財務金融の両部会と外交・経済連携本部の合同会議に出席後、記者団の取材に答えた。
中尾氏は、ADB総会でAIIBの会議を開くことについて「不思議なことではない」と説明。「AIIBの人と意見交換する機会があるかもしれない」と述べた。
ADB改革については「加盟各国から時間がかかり過ぎるとの議論もある」として、融資の契約手続きの迅速化に取り組む考えを強調した。決裁権限の現地事務所への一部移譲などを進め、アジアのインフラ整備の資金需要に対応する。
合同会議ではAIIBとの協調融資の可能性に言及した。