名古屋市は市の中心部と名古屋港を結ぶ「中川運河」沿いの活性化に名古屋港管理組合と共同で取り組む。沿岸の市有地を貸し出し、飲食店や小売店、文化施設などを誘致する。水運物流の減少と共に失われた沿岸のにぎわいを取り戻したいと期待している。
今回貸し出すのは、長良橋周辺(中川区)の2カ所と、いろは橋周辺(港区)の1カ所。事業提案の募集を10月末に始める。市が保有する土地を同組合が貸し出す。面積はそれぞれ2300~2900平方メートル程度で、賃料は1平方メートルあたり月325円以上になる。
市は2012年秋、運河沿いのにぎわいづくりや水上交通の誘致などの施策を盛り込んだ「中川運河再生計画」を策定。13年度にはコンビニエンスストアや薬局などが入る複合施設を実験的に開業している。
今回の貸し出しは同計画に盛り込んだ事業の事実上の第1弾となる。水上交通の誘致なども順次進めていく方針だ。